病気・怪我

抜釘入院日記(3)

拝啓 梅一輪一輪ほどの暖かさと古句に申しますが、春の待ち遠しい時節となりました。皆様におかれましては日々お元気でお勤めのこととお慶び申し上げます。

手術後は松葉杖を使わなければならない鴨知れない等と脅されていたのですが、翌日からすぐに杖無しで歩くことができました。そして、抜糸前の手術跡をようやくお見せすることができます。御覧あれ。

1年前は黒くて太い糸でガシガシ縫ってる感じだったのですが、今回は何か違います。縫い目が爽やかです。主治医が途中で変わったのですが、先生によって縫い方も違うのでしょうか。

入院4日目、僕は翌日に退院を控え暇を持て余して居ました。お隣さんは今日が手術だったらしく、戻ってくるとづっと吐き気を催しています。カーテン越しにヲヱヲヱ言って居るのが聞こえます。全身麻酔の影響らしいです。それから、尿道カテーテルについて文句を言っていました。詰まっているのではないか、こんなのではできない、トイレに行きたい的なことを言って居ます。1年前の僕は此れを大絶賛して居たのに(骨折入院日記(4))。人それぞれですね。

ちゅー訳で、無事、抜釘手術を終え退院いたしました。いえい。

敬具

抜釘入院日記(2)

拝啓 三寒四温の候、何色が咲くかわからぬままだった水栽培のヒヤシンスが黄色い花を咲かせました。皆様におかれましては益々御健勝のこととお慶び申し上げます。

入院すると、朝晩にバイタルチェックをします。体温や血圧を計るのです。僕は血圧が高めなので、高いと言われるんぢゃないかと思って土器土器するとますます高くなってしまいます。2日目の朝は上が200とゆう新記録を叩き出してしまいました。看護師は慌てて「もう一度計ってみましょう」と言うけれど、何度か計っていちばん理想的な数値を採用するのは正しいやり方なのでしょうか。

さて、2日目は手術の日です。朝の9時から、全身麻酔であっとゆう間に終わりました。こんなのが出てきました。

術後は、酸素マスクを付け、足にはポンプを付け、心電図モニタを付け、点滴を打つとゆう重装備です。前回の手術の時は、これに加えて局所麻酔と尿道カテーテルがあった訳です。今回はカテーテル無しです。がっかり。

その日のうちに酸素マスクは取れ、翌日にはポンプと心電図も取れました。だんだん身軽に成ってゆく。点滴はなかなか取れません。それどころか、新しい別の点滴を追加されます。この後僕は38度の熱を発し、身体には発疹が表れます。

熱が出た夜は、誰かに頭をバシバシ叩かれる夢を見たり、大地震が起きたような錯覚を起こしたりしました。抗生物質の点滴が原因ではとゆーことになり点滴は中止に。怖い怖い、死んじゃう。

後で薬剤師が来て、薬の説明。この抗生物質にアレルギーが有る可能性があるので覚えてをいてくださいと。

セファゾリンナトリウム

覚えられねえよ。

敬具

抜釘入院日記(1)

拝啓 風花舞う向春の砌、冬将軍が過ぎるのを待ちながらペンを執っています。皆様におかれましては益々御健勝のこととお慶び申し上げます。

ちゅー訳で、2月5日から抜釘手術のために入院し、9日に退院して、今この日記をしたためてをります。IT技術の進歩した今日、入院ちうのベッドで書(や)ることも可能だったのですが「日記は酒を呑(や)りながら書(や)るべし」といふ古の教へに従って、本日のご報告となりましたことをお詫び申し上げます。アーメン(またはエイメン)。

2度目の入院&手術なので余裕をぶっこいて居たのですが、前日の夜になって急にそわそわ不安に成って参りました。自づと酒も進んでしまうのですが、もう術前の検査は済んでいるので思う存分アレしました。

2月5日14時からの入院です。ナースステーションから2番目に遠い病室でした。良かった、優良患者抑留される部屋です。レンタルの寝巻きに着替えれば、患者モードのスイッチが入ります。ベッドに横になり、窓の外を見て最後の一葉を探します。見つかりません。←4階ですよ。ハッ!4・・・・死!